プロジェクトの計画

コミュニケーションマネジメント計画 – 会議体やコミュニケーションのルール作成

コミュニケーションマネジメントの概要

コミュニケーションマネジメント計画書とは、ステークホルダー間の情報連携方法を明確にすることです。
会議体の設定からチーム内の情報伝達方法など、コミュニケーションの取り方をルール化します。

コミュニケーションはステークホルダーが増えるごとに複雑化します。
この複雑さについて指標を出す場合、コミュニケーションチャネルの総数をカウントします。

 コミュニケーションチャネル総数=n(n-1)÷2
 ※n:メンバ人数

例えばメンバ数が3人から4人に増える場合、チャネル総数は3から6に増えます。(3の増加)
次に10人から11人に増える場合、チャネル総数は45から55に増えます。(10の増加)

つまり全体人数が大きいほど、要員追加によるコミュニケーションの幅が増えて複雑になります。

コミュニケーションマネジメント計画書

会議体

プロジェクトで開催する会議を設定します。
ここでは週次報告会のように定例開催する会議から、ステアリングコミッティのように必要の都度開催する会議についても設定します。
ここでは開催周期や参加者を定義するのですが、ファシリテータや議事録作成者など定義すると良いでしょう。

コミュニケーションツール

メンバ間などコミュニケーションを取るための方法をルール化します。
例えば次のようなツール利用などを定義します。

  • 日常的に連絡を取り合う場合はteamsを使う
  • 作業予定はOUTLOOKのカレンダーを使う
  • アジャイル開発向けツール(jiraなど)を使う

エスカレーションルール

障害などのトラブル発生時や、セキュリティインシデント発生時のエスカレーションルールを設定します。
このエスカレーションルールには報告先の連絡先(電話番号、メールアドレス)を記載します。
例えば入館証を紛失した場合のエスカレーションルールであれば「30分探して見つからなければ上司に連絡する」「連絡を受けた上司はすぐにセキュリティ管理者に連絡する」のように報告先と報告タイミングを明記します。
つまり緊急事態時は担当者に判断させるのではなく、あらかじめルールを決めることで想定外の事態を減らします。
もし上司に電話してもつながらなかった場合を想定して、連絡先は複数設定します。

ちなみに、このルールは印刷などして各自携帯するようにします。
突発的な事態であれば、PC起動して資料を探すことができないかもしれません。

共通用語集

プロジェクトには内外から色々な人が集まってチームを作るため、人によって用語の使い方が違うことがあります。
そうなると会話が合わなかったり認識違いといったコミュニケーションエラーが発生します。
その事態を避けるため、用語集を作成して言語を統一することは有効です。
業界用語など特殊な言葉がある場合、新規メンバが現場に慣れるのに時間がかかったりします。
あらかじめ用語集を作成していることで、新規メンバがスムーズにプロジェクトへ参画できる手助けになります。